ラストで全ての謎が解けて、衝撃の事実が明かされる―――
今回は伏線回収が気持ちいい映画をまとめました。
数ある伏線映画の中から、もう1度最初から観たくなるような名作のみをピックアップしています。
カメラを止めるな!
映画のあらすじ
『カメラを止めるな』は、スタッフが映画をつくり完成させるまでの道のりを描いたストーリー。
低予算・無名キャストで構成された映画にも関わらず、口コミで話題になって爆発的にヒッしました。
感想:伏線回収が気持ちいい!
この映画のすごいところは、脚本がバツグンに上手い点でしょう。
後半からラストにかけての伏線回収は「このシーンの裏側で、こんな事件が起こってたのか」と笑いながら視聴できます。
伏線とアイディアを駆使して、低予算ながらも他所に負けない名作を生み出した。そんな感じの映画です。
「映画って、アイディア次第でこれだけ面白いものが作れるんだな」と思わせてくれました。
まだ見ていない人は、ぜひネタバレを読まずに視聴してみてくださいね。
シックスセンス
映画のあらすじ
精神科医・マルコムは、元患者に銃で撃たれてしまう。それから1年後、マルコムはリハビリを終えたものの、妻に無視されて冷え切った生活を送っていた。
そんなある日、マルコムは心を閉ざした少年・コールと出会う。コールは幽霊が見える能力”シックスセンス”の持ち主だが、そのせいで周囲から異常者だと思われていた。
マルコムの心を治療するため、コールは手を尽くす。その過程で、自信の心も癒されていったが…
優秀な精神科医・マルコムと、幽霊が見える少年・コールの物語。
冷え切った生活を送っていたマルコムは、少年と過ごすうちに癒されていくのですが…ラストでは、予想できない真実が待ち受けています。
感想:ラストで愕然!
シックスセンスのすごい点は、伏線が伏線だとわからないところ。
ラストまで観てようやく「〇〇とか△△の設定って、全部伏線だったんだ!」と気づく内容なので、ラストはまさに衝撃的。
視聴した後は、叙述トリックを読んだ時のような気持になりました。これもネタバレを読まずに視聴してほしい1作です。
マルコムはすでに亡くなっています。しかし自分が死んでいると気づけず、幽霊となって現世にとどまっていました。コールと会話できていたのは、彼が「幽霊が見える」能力の持ち主だから。そもそも、コール以外の人間にはマルコムの姿さえ見えません。妻はマルコムを無視しているのではなく、幽霊になったせいで見えていなかったのです。
天気の子
映画のあらすじ
引用元:https://www.tenkinoko.com/
ヒロイン・陽菜は、他の人にない不思議な能力を持っています。
彼女は100%の晴女。祈りを捧げることで、天気を晴れにすることができる少女だったのです。
その能力を知った主人公・帆高は「天気を晴にするサービス」を作って商売をしようとします。
その結果、いろいろな人たちから依頼が届くのですが…陽菜の能力はノーリスクで使えるものではなく、代償があったのです。
物語の舞台は、天気の調和が崩れた日本。
離島から家出してきた帆高が、東京で不思議な少女に出会うストーリーです。
『君の名は』をつくった新海監督の作品で、2019年夏に公開されて話題になりました。
感想:さすが新海監督
『天気の子』のすごい所は、無駄な設定がない点でしょう。
キャラクターの設定・序盤のちょっとした台詞・ささやかな会話。これら全てに無駄がなく、至るところに伏線が張り巡らされています。
とにかく構成がキレイ。
「さすが新海監督」と言いたくなる作品です。
しかし、帆高は納得できません。陽菜を連れ戻しに行きます。
22年目の告白ー私が殺人犯ですー
映画のあらすじ
22年前に起こった連続殺人事件。警察は全力で捜査したものの、犯人は捕まらず事件は時効になった。
しかしその後「私が殺人犯です」という男・曾根崎が現れる。
曾根崎はマスコミを集めて記者会見を開き、さらに事件の暴露本まで出版する始末。その様子を見て、事件の当事者たちは怒り狂いますが・・・
曾根崎は時効を盾にしているため、どうしようもできません。
世間を騒がせた殺人犯が、突然あらわれて暴露本まで出版するという衝撃的なストーリー。
しかも、犯人を名乗る「曾根崎」は顔立ちの良い好青年だから、マスコミも世間も食らいついて一躍スターのような扱いになります。
感想:まさに怒涛の展開
ストーリーが2点3点し、先が読めない展開です。
「怒涛の展開」とか「どんでん返し」という言葉がありますが、まさにソレ。
そして藤原竜也の演技がすごい。ちょっとオーバーな気もしますが、彼の演技はやはり見ごたえがあり、エンターテイメントに富んでいますね。
「私が殺人犯です」と姿を現した曾根崎。しかし彼は犯人ではありません。殺人犯に婚約者を殺された被害者だったのです。
曾根崎の目的は、真犯人をあぶり出すこと。そのために「犯人のフリをする」という作戦を立てて、マスコミを集めたり暴露本を出版したりしていたのです。
バタフライ・エフェクト
映画のあらすじ
少年・エヴァンは、時々記憶を失うことがあった。医者からの勧めで日記を書くことにしたが、ある時「自分は過去に戻れる能力を持つ」と気づく。
幼馴染のケイリーを幸せにするため、エヴァンは過去に戻って未来を修正しようとするが…
主人公・エヴァンは、過去に戻って未来を変える能力を持っています。しかし過去を変えたせいで、現在では必ず誰かが不幸になってしまうのです。
感想:超精密につくられたストーリー
今となっては、よく見かけるタイムリープ系の映画。『バタフライ・エフェクト』はその中でも初期につくられた作品です。
主人公・エヴァンは幼馴染との幸せな未来を夢見て、過去を改変するワケですが…
過去を修正したせいで、未来では誰かが不幸になってしまいます。
どこか1か所を直せば別の場所がおかしくなり、その箇所を直すと他が崩れる。過去から未来に至るまでのストーリーが精密に描かれています。
「ジグソーパズルかよ!」とツッコミたくなるくらいに、全てが矛盾なく組み立てられた作品だと思いました。
何度タイムリープしても誰かが不幸なります。みんなが幸せな未来なんて、実現できるはずがなかったのです。選択肢を間違った結果、幼馴染が不幸になったり死んでしまったりするパターンもありました。
結局、主人公・エヴァンは幼馴染を守るために「関わらない」という選択をします。
子供のころにタイムリープし、幼馴染にヒドイ言葉を投げつけ、自分と一生関わらないようにしたのです。
アヒルと鴨のコインロッカー
大学入学のため仙台に引っ越してきた椎名(濱田岳)は、奇妙な隣人の河崎(瑛太)に出会う。初対面だというのに河崎は、同じアパートに住む孤独なブータン人留学生に広辞苑を贈るため、本屋を襲おうと奇妙な計画を持ちかける。そんな話に乗る気などなかった椎名だが、翌日、モデルガンを片手に書店の裏口に立っていた……。
引用元:https://www.cinematoday.jp/index.html
伊坂幸太郎の小説『アヒルと鴨のコインロッカー』を実写化した映画。
いわゆる「叙述トリック」を使った作品で、後半で全てがひっくり返されます。
感想:鮮やかな叙述トリック
後半を見てようやく「アレとかソレとか伏線だったんだ」と気づかされるタイプの映画で、伏線回収が秀逸。
伊坂幸太郎さんが原作なだけあり、最後には全てがキレイに繋がります。
映画を観る前は「叙述トリックをどうやって映像化するんだよ…」と思っていましたが、上手いこと映画化されていました。
ミステリー作品におけるルールを破らず、しかも叙述トリックの映像化に成功した貴重な作品。
実は「河崎=ドルジ」。ドルジは河崎のフリをして、犯人に復讐をしました。
ゾンビ映画の制作中、本当にゾンビが現れた…というストーリーのワンカット映画。しかしこの映画は何かがおかしい。演技は下手だし妙な演出が多く、違和感があるのです。いったい、映画の製作中に何があったのでしょうか?